2002/01/11(Vol.92)号「頭痛の話(1)」

頭痛1

一口に頭痛と言ってもその種類は様々です。脳腫瘍では朝に頭痛を感じ片頭痛では前触れがあり筋緊張性頭痛ではうなじから上が痛いと習いますが、全然当てはまらないものも経験します。また、くも膜下出血のように生命に直結する痛みもあります。

1)筋緊張性頭痛

最も頻度が高い頭痛で、簡単に言えば肩こりが頭に上がったと理解すれば間違いありません。いわゆる頭痛持ちで、耳の上から後ろからうなじにかけて痛くなるもので、痛みの性状はズキズキする、締められる、押しつけられる、被されるようで、本人は「帽子をかぶされたよう」「万力で締められるよう」と表現します。痛みの持続はまちまちでときに長時間続きます。ひどいときには吐き気も伴います。痛い部分の筋肉は張っており、触ると玉(硬結)を触れることがあります。精神的な疲れで悪化します。

治療はまず生活指導から始めます。疲労、睡眠不足、目の疲れなどから来る頭痛であることはほとんどの患者は気づいているので、この頭痛の原因を理解しそれらをできるだけ避けるよう自分で生活を整えてもらいます。原因が肩こりと同じですからマッサージや湿布なども有効です。薬は筋肉の凝りをほぐし精神的にも安定させるものを使いますが、副作用として眠気があり、患者によってはすぐ飲まなくなってしまいます。筋肉を柔らかくするだけの薬もありこれ単独では余り効いた気がしませんが、普段これを飲んでもらって痛みのひどいときには鎮痛薬を足すようにすると症状はかなり抑えられます。漢方薬でもいくつもいいのがあります。

私達の診察室では、うなじの痛い部分に痛み止めを注射しています。これは痛いときには劇的な効果があって、私もどうしても耐えられない痛みには注射をしてもらいます。注射液は歯を抜くときの痛み止めで、注射する場所によっては頭の上の方まで痺れることがありますが1時間で必ず元に戻ります。注射されると20分ぐらいものすごく眠くなるので、時間に余裕のある人にはベッドで休んでもらいます。痛みが広範囲で症状が強い人にはのどの横にも注射をすることがあります。ここには頭に行く血管の神経が集まっており、ここに注射をすることによって頭の筋肉の血流が良くなり凝りがほぐれるようになります。

玉川 進(たまかわ すすむ)

旭川医科大学第一病理学講座


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