健康診断の話

今日は午前中に救急隊と2回も会ってしまいました。1回目は交通事故で、もう1回は転院をお願いして。興部は広いので、交通事故の電話が入ってからかなり待って救急車の登場です。幸い患者は首が痛いだけでそのほかは何ともなかったので、ネックカラーをつけて帰しました。といっても札幌の人で車は壊れてしまっているので、どうやって帰るのでしょうか。今患者は警察官と待合室で話しています。

桑辺博崇町長にお願いがあります。患者転送の時に気がついたのですが、国保病院の救急隊進入口には2カ所、20cmと10cmの段差があって、ベッドに乗った患者はここを乗り越えるたびに「痛い!」と叫びます。救急隊員はベッドを持ち上げて衝撃を緩和しようとはしているのですが、これだけ高いとスムーズにはいきません。そこで、この段にセメントかアスファルトで坂をつけてくれませんか。特に外の地面と病院の入り口の段差は大きく、ここだけでも解消すべきです。低額で即効性のある住民福祉だと思います。ご高配をお願いします。
 (後注:メルマガ発行直後に町の職員が病院に視察に訪れ、4月には段差は解消されました。迅速な対応に感謝すると共に、メルマガの威力を思い知りました)

私は健康診断医としてあちこちの町に行っています。本当は病理医なのですが、麻酔をかけに行ったり血圧の薬を処方したり注射に行ったりと、この一年はよろず屋のようになっています。健康診断は旭川癌検診センターで行っている住民健診にくっついていきます。どこに行っても保健婦さんが熱心に住民に問診したり説明したりしています。

私は問診表を見ながらちょっとした質問をしたり聴診器で心臓の音を聞いたりします。心臓の雑音を発見することは住民が100人いれば1人くらいありますし、それより多いのが甲状腺のできものを見つけることです。甲状腺はのど仏のところに付いていて、女性では高い確率で腫れています。まれにはさわっただけで癌だと分かることすらあります。住民も健診会場に医師がいれば日頃から思っている疑問や症状を尋ねることができます。

興部町の住民健診のシステムを町の職員に尋ねたところ、健診に来た人全員が医師の診察を受けるのではなく、検査で何らかの異常が見つかった人のみが診察を受けるようです。周辺の町村、西興部や歌登では医師が健診会場にいて聴診したり触診したりしています。この町でも住民全員が医師の診察を受けられるようになればいいですね。

私がこの国保病院に来るのは今回が最後となります。興部国保病院から私は解雇されます。この場で何回か取り上げた救急隊員の勉強会OPSも解散かと思われましたが、矢野政一支署長はじめとする消防職員と、原稿がもらえなくなると困るメルマガスタッフの熱意に動かされて、興部町周辺に仕事があるときに一緒に勉強会を開くことにしました。

この「出張医のおこっぺ見聞録」は興部で勉強会を開いたとき(3ヶ月に1回程度)に原稿を書くことにします。もう出張医ではなくなるのでタイトルは変わるかもしれません。

町で医療関係の催し物(「健康セミナー」など)があれば講師として来ますから、是非呼んで下さい。

2001-3-10 12:18

玉川 進

興部町国民健康保険病院


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