低体温

旭川、12月の雪の降る日、昼11時半に病院に行き倒れの65歳の女性が運ばれてきました。高台の道の隅に横になっていたそうです(又聞きなのでよく分からない)。コートを着ていましたが体温は冷たく、意識はJCS200。消防の耳体温計(ブラウン製)では測れず、病院のテルモでも測れない。当然脇の下の電子体温計でもダメ。
脳CTでは何もない。
バッグに大量のハルシオンが入っていたので、睡眠薬を飲んでラリってしまい外に出たのかと考えました。
湯たんぽ、電気毛布で復温しつつ、手術室用のサーミスタを食道に入れたところ29度。よく死ななかったと一同唖然。34度になった頃に教科書通り心室性期外収縮が多発したためキシロカインの持続静注をスタート。ハルシオンの拮抗薬のアネキセートを注射したところ意識が回復しました。聞くと、死ぬつもりだったとのこと。「夫に先立たれ、子供はなく、仕事もなくなってしまった。家の中を整理し、昨日は飲めないお酒を飲んだ。高台で死のうと思い、睡眠薬を飲んでから林に向かった」林に付く前に道路で寝込んだので見つかったようです。

暗い気持ちになりました。

1)耳体温計は機種を選ぼう。テルモ、ブラウンは北海道では役に立たない。日本シャーウッドのジニアスを買うべきである。
2)心電図モニターは必須。期外収縮は必発です。

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