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鹿と衝突

作:田舎っピープ


鹿と衝突 071003ただならぬ夫婦喧嘩 


総面積の約90%にもなる大森林地帯を管轄する田舎消防の救急事例を紹介いたします。


その1

「○○峠において乗用車単独路外逸脱事故。けが人2名がすでに通過車両に救助されている」
と警察から通報を受け19:30頃出動。
(通過車両に救助されている。たいしたことないだろうね。一応外傷セットだけ準備だね)

現場到着。
(おおー通報どおり左側に乗用車1台が突っ込んでいる。ボンネット、フロントガラス破損している)
でもたいした事はないなと判断する。

「こっちです、こっちです」
と案内されるまま大型バスの車内へ。
(なんだか変なニオイ。クレーゾールかな?いや違うな)
客席最前列に男女2名が顔面血だらけ泥だらけで毛布に包まれ、寄り添い座位でいた。

男性には
「動かないでね、分かりますか、ハイ、名前は」
「○○です」
「はい、じゃーチョット待ってねー」
女性、同じ質問にうなずく程度でかなりのショック状態。
「頭痛いですか・・・・・顔痛いですか・・・・・首は」
「大丈夫です」
「手足にしびれは、手は握れますか」
「・・・はい」

(この出血どこからだろう??)
双方とも持続性の出血も見られないので救急車内へ収容することにして、二人をくるんでいた毛布を借り簡易的毛布担架で女性をメインストレッチャーに収容し車内へ。後を追うようにバスの乗務員さんに支えられ男性をサブに収容した。

サージカルライトを当てて
「もう一度見せてね」
でも明らかな出血を伴う傷口を見分することができない。
(何だろうこの出血は)
「この泥と血を少し綺麗にしょうか。チョット拭きますね」
(それにしてもこのニオイ何だろう。バスのニオイでもなかった)
ガラスの破片による小さな切り傷はあるけど到底この出血は想像できない。双方とも胸部、顔面に打撲痛はあるも、特に処置の必要を認めず約50分後病院収容となった。

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帰署後車内清掃中に警察官が訪ねてきて
「さっきの人どうでした」
「やーたいしたことないようですよ」
「やー今までレッカーにかかったさ。ひどかったよ。あの車もうだめだね。鹿の胴体が破裂状態で中に飛び込んで、臓物、うんこ、血だらけさ」
(ヒエーあのニオイうんこかよ。あの出血は鹿の血かよー)
というわけであり現場及び受傷機転などの状況評価の全くできなかった事例です、反省―。

救助していた乗務員さん、乗客にはヒンシュク買っちゃったかも知れないけれどあなた達はご立派です。


その2

ある救急搬送の帰署途上22:00頃○○峠付近で突然に機関員
「あ!!」
ギッギー・ボーン

隊長がどうしたのと聞くと
「やー鹿がぶつかったー」
「止まったらー」
「やー逃げていったから大丈夫」
(ええー鹿じゃないよ。車は大丈夫なのかよ)

そのまま帰署しよく見るとバンパーがへこんでるー、あーあ修理代○万円なりー。

この付近は森林地帯。熊・鹿がたくさんいます。大型動物のため、結構被害の大きい事故が頻発してます。いくら交通ルールの知らない鹿さんといえども恨みますぞう。


鹿と衝突 071003ただならぬ夫婦喧嘩 


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08.10.12/9:39 AM