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100815物事は、考え方一つ

作)あにょはせよー!

 「国民の生命、身体及び財産を保護する」どこの消防職員も目指すところは一緒です。しかし、この目的に対して、どうアプローチするか、どういう体制で臨むかは、個々の考え方、温度差があるものです。

 昨今、一般市民の除細動、メディカルコントロール体制、救急救命士の処置拡大など、救急を取り巻く環境が大きく変わりました。この変化に対応すべく消防の体制も変えていかなければなりません。

 たまたま、救急係担当で救急救命士ということで、新たな体制作りを上司から任されました。が、階級ではたいして偉くもない自分が、救急の新体制作りを担当して、はたして大丈夫なのかとかなり不安。今までは言われたことをこなすことに精一杯で、体制作りのことなど考えたこともありませんでした。でも、任された以上は、やるしかありません。

 何をどうしていいかわからず、消防学校の同期などにどういう感じでやっているか聞いたり、関連の本を読んで、何かヒントになることを探しました。同期のアドバイスと本の内容で共通していたのが「何をやるにも上から目線では誰もついてこない」ということでした。そのことに気をつけて、新たな体制作りを始めることにしました。

 まあ、何か新しいことを始めると、少なからず批判・反発は来るだろうと予想はしていましたが、「お前、ずいぶん偉くなったもんだな」「なんでお前の言うことを聞かなきゃいけないんだ」と、予想を上回る言葉も浴びました。「くそ、そんなことしか言えないのか」悔しくて心が折れそうでした。

 悔しい思いばかり抱えて仕事をしていても滅入るばかり。ふと、ここでちょっと冷静に考えてみようと思いました。逆の立場だったら、自分の行動はどう思うだろう。体制を変えたいがためにちょっと早足になっているのが、自分なりに気になったのです。考え方に温度差がある中では、何かを変えるにはある程度時間が必要かも知れません。そこで、一歩引いて見守るぐらいの気持ちでやってみました。すると、少しずつですが、自分の意見に賛同してくれる人が増えてきました。

 他の消防の方から「お前のやり方は生温い。もっとガンガンやらないと体制なんか変わらんぞ」とも言われました。だけど、仕事を嫌になられても困ります。この意見には同調せずに、自分に賛同してくれる人を心の支えに行動することにしました。

 批判する人はそれでも批判を止めません。自分のやることなすこと全てが否定されているようで、いい加減嫌になることもあります。そんなときにはある人の一言を思い出すようにしています。

「仕事なんて批判・反発されて、なんぼだぞ。それだけ、お前が行動している証拠だ。そこに価値があるんじゃないか?」

 この言葉を聞いて、自分の考え方が一変しました。批判・反発をプラスに考えることができるようになったのです。

 同じような立場で体制作りに苦慮されている方は多いと思います。物事は考え方一つです。自分を信じ、前向きに努力しましょう。


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10.8.15/2:51 PM